税理士だけど、アトリエがほしくなった理由

レオナルド・ダ・ヴィンチ アトランティコ手稿

アトリエは税理士に必要なのか

アトリエは、税理士には必要ないと思っていました。
書類とPCさえあればどこでも仕事はできますし、特別な空間なんていらないと。
でも最近、「むしろ必要なのかもしれない」と思い始めています。

アトリエとは、本来「創作のための場所」。
芸術家のものだと思っていたけれど、仕事は創作です。
文章を書くこと、業務を整理すること、仕組みを作ること、未来の計画を考えること。全部 「つくる仕事」です。

そして歴史の中の芸術家たちは、「環境づくり」を重要視していました。
最近、歴史上の芸術家たちがどんな場所でどんな時間帯にどんなリズムで制作していたのかの本を読んでいて、「環境の与える影響」の力を感じています。

環境を徹底的につくった芸術家たち

たとえばレオナルド・ダ・ヴィンチ。

彼は「アトリエ」を単なる作業場ではなく、絵画・科学・解剖・発明を同時に走らせるための「総合環境」としていました。どの街に移っても、まず最初に整えたのは、自分の研究と制作を同時に進められるアトリエです。環境そのものをつくり替えることで、探究心を育てることで創作力も育てていたんですね。

ミケランジェロもこだわりが強いと言われています。

・光の方向
・天井・壁との距離
・絵具の状態
・足場の角度

など、制作条件に徹底してこだわり、環境が整わないと創作に入らない徹底ぶり。システィーナ礼拝堂の天井画も、彼が「自分の最適な姿勢で描ける足場」を設計したことで、ようやく手が動き始めたと言われています。

そしてモネはアトリエを持つだけでなく、庭をつくり、池をつくり、睡蓮を植えました。
自分が描きたい世界そのものの環境をつくったから、名作群が生まれたと言われています。

こうした天才と言われる人たちは
「創作できる環境をつくったからこそ才能を発揮できた人たち」言えます。

これは私たちの仕事とは遠い話のようで、近いものがあります。
「成果は環境に引き上げられる」という意味では同じだからです。

環境づくりは、才能づくり

税理士だからアトリエは必要ないというのは、単なる思い込みだったのかもしれません。

机の上を整えること
視界を軽くすること
静けさの時間を固定化すること
「作るための空間」を分けること
道具を選びなおすこと

こうした小さな環境づくりが、仕事を「こなす仕事」から「つくる仕事」へ変えてくれます。
才能は、環境によって引き出される。才能そのものより、環境のほうが先。
だから、アトリエは「芸術家だから必要」なのではなくて、すべての人に必要なものなのだと思います。

ちょっと前にがらっと仕事環境を変えたことでパフォーマンスが変わりました。
そんな私にとってのアトリエは、片付いた机や、整えられた配線、静かな環境などをことかもしれませんし、
もしかすると部屋そのものを変えることかもしれないなと考えているところです。

どんな形でも、環境を整えることは、 自分の力を引き出すための大事な投資ではないかと。私自身も、少しずつ自分のアトリエを育てていこうと思います。

【姉妹日記】
次女、今日もシルバニアでハッピー。やや鼻詰まり。
長女は友人と楽しく。夜は約束ごとをどう守るかという話しをパパとしました。

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