会計ソフト変更サポートがうまくいかなかった話

会計ソフトの変更をサポートしたことがあります。
もう15年くらい前、経験が浅かった頃の経験談です。

なぜ会計ソフトを変更することになったのか

新しく顧問を受け持つことになったお客様でした。
創業から長く、MS-DOS版の頃からの会計ソフトを使ってこられた会社さんです。

ただ、そのソフトは当時勤めていた税理士法人では扱っていないもので、しかもコストが高い。
さらに「こう使いたい」というご要望にも応えにくい面がありました。

経理担当者の引き継ぎのタイミングでもあったため、
「では、会計ソフトの変更をご検討してみますか?」という流れになりました。

どう進めていったか(とにかく手作業の嵐)

当時は今のように、会計ソフト間のデータ移行が簡単ではありませんでした。
機能としてあったのかすら覚えていません。少なくとも「常識」ではなかった。

結果、

・科目設定
・補助科目
・期首残高
・手形管理

など、すべて私の手作業で進めました。

補助科目の多さは今思い返しても過去トップクラスです。取引量も多く、手形取引も多い。

今なら「これ、プロジェクト案件」だとわかるのですが、当時の私は目の前のご要望にひたすら応える働き方しかなく、手を動かすしかありませんでした。
時間も労力もかかり、やっと「使ってみましょう」という状態になりました。
いまでもぐったりした感じを覚えています。

そして、まったく受け入れてもらえなかった

結果から言うと、導入は早々に見送りになりました。
理由はシンプルで、
「これまでの慣れたキー操作ができなくなったから」です。

DOS文化の濃いUI → Windows的UI への切り替えで起きたギャップがとにかく大きかったのだと思います。

ギャップ1:キーボード操作からマウス中心へ
テンポよく伝票を打てていた方ほど、Windows操作の遅さが苦しい。

ギャップ2:瞬間切替 → ウィンドウ切替
DOSは一瞬で画面が切り替わる。
Windowsは「タブが増える」「ウィンドウが重なる」。「どこを触っているのか」の感覚が乱れる。

ギャップ3:入力フォームの「流れ」そのものが違う
これまでEnterだけで流れていたものが、
タブ・マウス・戻る…の行ったり来たりに。

結果、入力スピードが大きく低下し、
「このままだと仕事にならない」という判断で終了しました。

まとめ

クラウド会計ソフトへ移行される方も増えてきましたが、
あの頃の経験から、「移行」って思っている以上に「人の手」がかかる可能性があると考えています。
さらに、操作感も慣れていた動きもガラッと変わることに受け入れられない可能性もある、なれるまでの時間がかかることもある。「合わなかった」という可能性もゼロじゃないんですよね。

そんな昔の失敗もふくめて、いまのクラウド導入サポートに活かしていければと思っています。

 

【姉妹日記】
長女の音楽発表会。大きな声で話す場面があり堂々としていてよかったです。本人曰く、ものすごくずっと緊張してたし、終わってもドキドキしていたそうです!お疲れさま。私はカメラと動画におさめようと手がプルプル⋯。(望遠レンズ重くて)
次女はスイミング。お休みしたそうでしたががんばっていきました。スイミングはよくてもバスがイヤで。
EVバスが普及して匂いがマシになればいいのですが⋯。
ぐっと寒くなりましたが今日も牛乳のんでいます。

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