
子どもがいちばんかわいらしい時期の話
「子どもがいちばんかわいらしい時期を、多くの親はじっくり味わえない。」
そんな話を目にして昔のことを思い出しました。
長女が保育園児、次女が赤ちゃんの頃。
デスクに向かって修論を書いていると、そっと近づいて隣でお絵かきを始める長女。
私のいる部屋のドアの向こう側で、つかまり立ちをする次女。
その頃、夜はできるところまでデスクに向かっていました。次女の泣き声が終了の合図。
2時に授乳して就寝、少し寝て4時にまた授乳して、また少し寝て。
朝になったら長女の支度。
かわいらしい時期を、じっくり味わえたとは言えないなと思います。
でも、思い返せば悪くなかったな、とも思うんです。
私はあまり記憶にありませんが、
子どもたちを「かわいいかわいい」と言っていたらしいし、
それなりに満喫していたようです。
切り替えができたらよかった
理想を言えば、
子どもがそばに来たとき、その瞬間だけでもちゃんと顔を向けて、かまってあげられたらよかった。
仕事モードと子どもモードを、うまく切り替えられたらよかったんでしょうね。
「切り替えられないと、子どもを味わえない」
そんなふうにも思っていました。
でも、切り替えるって重労働なんですよ。
効率や成果、責任を抱えたままの仕事モードから、
一瞬で子どもモードに入るのは、けっこう負荷があります。
だから切り替わらないまま、真顔の仕事モードで子どもと接してしまう。
今でも、家庭モードと仕事モードの切り替えは楽じゃないなと感じることがあります。
頭の中は仕事のこと、今は話しかけないで、そんな感じ。
だから、うまく切り替えようとするよりも、切り替えられない自分を受け入れる方がよかったのかもしれません。
もしひとつだけ、やり直せるなら
もし「もっとこうしておけばよかったな」と思うことがあるとすれば、
むちむちの感触を、もっと覚えておきたかったこと。
あの、いいにおいを、もっと記憶に刻みたかったこと。
写真や動画では残らない感覚を、もう少しちゃんと味わっておきたかったなと思います。
だから、ぎゅ〜っとしても抵抗しないうちに、
今はこの感覚を、ちゃんと覚えておこうと思います。
子どもに触れている写真や動画はおすすめです。
