国税庁Webサイトより抜粋

令和9年分以後の青色申告特別控除では、「デジタルシームレス保存」という新しい要件が設けられる予定です。
その要件の一つとなるのが、「デジタルインボイス」です。
「電子インボイス」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、それとは別のものです。
この記事では、PDFなどで送受信する請求書を分かりやすく「電子インボイス」と表現します。
一方、令和9年分以後の青色申告特別控除で要件となるのは、「デジタルインボイス」です。
まずは、その違いを整理してみます。
| 項目 | 電子インボイス(PDFなど) | デジタルインボイス |
|---|---|---|
| 形式 | PDFや画像で送る請求書 | データ形式で送る請求書 |
| 読み手 | 人が読むことが前提 | システムが読むことも前提 |
| 会計処理 | 内容を見て入力・AI読取 | データとして処理・活用しやすい |
電子インボイス(PDFなど)は、人が内容を確認するための請求書です。
一方、デジタルインボイスは、請求書の内容そのものを「データ」として送受信します。
そのため、商品名や数量、単価、消費税額などの情報をシステムが読み取り、活用することができます。
たとえば、製造業や自動車業界などでは、
以前から「EDI(Electronic Data Interchange)」という仕組みを利用し、受発注や納品、請求などの情報を「データ」でやり取りしてきました。
デジタルインボイスは、そのうち「請求書」のデータを共通ルールでやり取りできるように標準化したものです。
現在は、「Peppol(ペポル)」という国際標準の仕様が採用されており、異なるシステム同士でもデジタルインボイスをやり取りできる環境が整備されています。
現時点では、中小企業同士の取引でデジタルインボイスを使う場面は、それほど多くないかもしれません。
ただ、令和9年分以後の青色申告特別控除の要件にも登場することから、これから耳にする機会は増えそうです。
まずは、「PDFの請求書」と「データとしてやり取りするデジタルインボイス」は別のものだ、という点を押さえておくと理解しやすいでしょう。
